「キャバクラの営業LINE、正直しんどい…」「もっと落ち着いた場所で、私服でサクッと稼ぎたい」。もしあなたが今、カフェのアルバイト代だけでは足りない奨学金や留学費用のために悩み、そんなふうに考えているなら、この記事はあなたのためのものです。
「ラウンジ」は、求人サイトでは「ノルマなし・私服OK・高時給」という夢のような言葉で語られます。しかし、その甘い言葉の裏には、「出勤調整(シフトカット)」という、キャバクラ以上に厳しい現実が隠されていることをご存知でしょうか?
元ラウンジ嬢であり、現在はナイトワークのアドバイザーをしている私が、求人広告には決して書かれない「ラウンジの本当の仕組み」と、営業が苦手なままでもお店から必要とされるための「賢い生存戦略」を包み隠さずお伝えします。
[著者情報]
| 著者プロフィール | |
|---|---|
| 名前 | 橘 サキ(たちばな さき) |
| 肩書き | 元・西麻布会員制ラウンジ嬢 / 現・ナイトワーク専門キャリアアドバイザー |
| 経歴 | 大学時代に会員制ラウンジで月収80万を達成し、奨学金を完済。現在はスカウト会社で月間50名以上の面接対策を担当し、合格率を10%→40%に引き上げる実績を持つ。 |
| スタンス | 「甘い言葉は言わない、頼れる姉」。求人広告の嘘を暴き、読者が傷つかないための武器を授けることを信条とする。 |
ラウンジとは?「ノルマなし」の裏にある「出勤調整」の罠
「ラウンジは座っているだけで時給5,000円もらえる」。
正直に告白します。私も大学生の頃、そんな甘い幻想を抱いて西麻布の会員制ラウンジに飛び込みました。そして入店からわずか2ヶ月後、店長から笑顔でこう言われたのです。「サキちゃん、来週からシフト週1でお願いできるかな?」
これが、ラウンジ業界で言う「出勤調整(シフトカット)」です。事実上の戦力外通告でした。
「ノルマなし」と「出勤調整」はセットである
多くの求人サイトで強調される「ノルマなし」という言葉。これは嘘ではありません。しかし、「ノルマなし」というメリットと、「出勤調整」というリスクは、完全なトレードオフ(交換条件)の関係にあります。
キャバクラには「ノルマ」がある代わりに、出勤する権利(シフト)は守られています。一方、ラウンジにはノルマがない代わりに、お店側は「売上のないキャスト」をいつでもシフトから外す権利を持っています。つまり、ラウンジとは「ママのお手伝い」をする場所ではなく、「自分という商品の魅力だけで、席を用意させる個人事業」なのです。
この残酷なルールを知らずに、「楽そうだから」という理由だけで飛び込むと、私のようにすぐに稼げなくなってしまいます。でも、怖がる必要はありません。この仕組みさえ理解していれば、対策は打てるからです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 面接や体験入店では、「ノルマはありますか?」ではなく、「出勤調整の基準はどのようなものですか?」と質問してください。
なぜなら、この点は多くの人が見落としがちですが、お店によって「週〇日出勤なら調整しない」「指名が月〇本あれば保証する」といった独自のルールがあるからです。この確認が、あなたの収入の安定を守る最初の盾になります。
キャバクラとの決定的な違いと「ステルス営業」の極意
では、営業や派手なアピールが苦手な私たちは、どうやってラウンジで生き残ればいいのでしょうか? ここで重要になるのが、「会員制ラウンジ」と「キャバクラ」の明確な対比と、そこから導き出される戦略です。
体育会系のキャバクラ vs 文化系のラウンジ
キャバクラは「売上至上主義」の体育会系です。お客様も「接待されること」を期待しており、キャストには積極的な会話や盛り上げ(オラオラ営業)が求められます。
対して、会員制ラウンジは「存在感主義」の文化系と言えます。お客様は社会的地位のある富裕層が多く、「自然な会話」や「隣に華やかな女性がいる雰囲気」にお金を払っています。ここでキャバクラのようなガツガツした営業をすると、逆に「品がない」と嫌われてしまうのです。
営業が苦手な人のための「ステルス営業」
ここで私が提案したいのが、「ステルス営業」という手法です。これは、「指名・売上」を直接求めるのではなく、お客様に「また会いたい」と思わせるための伏線を張る、手段と目的をずらした戦略です。
具体的には、「お店に来てください」とは一切言いません。その代わり、以下のようなアクションをとります。
- 会話の余韻: 「〇〇さんの話、もっと聞きたかったな」と、会話が盛り上がったタイミングで席を立つ。
- お礼LINE: 「今日はありがとうございました!指名してください!」ではなく、「教えてもらった映画、週末に見てみますね!」と、会話の続きを送る。
これだけで十分です。お客様は「営業されていない」という安心感を持ち、自然とあなたの顔を思い出し、再来店(場内指名)につながります。これが、営業が苦手な美咲さんのような女性が、出勤調整を回避し、店から必要とされるための最強の武器になります。

あなたはどっち?「会員制」vs「スナック系」失敗しない選び方
「ラウンジ」と一口に言っても、実は大きく分けて2つの種類があります。港区を中心とした「会員制ラウンジ」と、全国にある「スナック系ラウンジ」です。この2つは、ターゲット層も採用基準も全く異なる別物として分類して考える必要があります。
ここを間違えると、「面接に落ち続ける」か「思っていた客層と違う」というミスマッチが起きます。以下の比較表で、自分はどちらを目指すべきか確認してみましょう。
3分でわかる!あなたに合うのはどっち? 3社徹底比較
| 特徴 | 会員制ラウンジ | スナック系ラウンジ | (参考)キャバクラ |
|---|---|---|---|
| 主なエリア | 西麻布、六本木、恵比寿 | 全国各地の繁華街 | 全国各地 |
| 時給相場 | 4,000円〜10,000円 | 2,000円〜3,500円 | 3,000円〜8,000円 |
| 採用基準 | 女子アナ・モデル級 (容姿が9割) | 愛嬌・人柄重視 (容姿は普通でOK) | 華やかさ・愛嬌 (メイクで盛れる) |
| 仕事内容 | 飲み会の盛り上げ役 (対面接客・複数客) | ママのお手伝い (カウンター越し・対面) | 1対1の接客 (マンツーマン) |
| 客層 | 経営者、芸能関係、富裕層 | 地元のサラリーマン、常連客 | 幅広い層 |
| おすすめな人 | 容姿に自信があり、 一気に稼ぎたい人 | アットホームに働きたい、 容姿より愛嬌に自信がある人 | 接客スキルを磨いて、 安定して稼ぎたい人 |
もしあなたが、「女子アナのような清楚な容姿」に自信があるなら、迷わず会員制ラウンジに挑戦すべきです。時給の高さは圧倒的です。
一方で、「容姿にはそこまで自信がないけど、お酒を飲んで楽しく話すのは好き」という場合は、スナック系ラウンジや、落ち着いた客層のキャバクラの方が、採用されやすく、精神的にも楽に働ける可能性が高いです。無理に背伸びをして会員制ラウンジを受け続け、自信を喪失してしまうのは避けてくださいね。
初心者が気になる「お金」と「安全」のQ&A
最後に、応募する前に必ず解消しておくべき、お金と安全に関する疑問にお答えします。
Q1. 「全額日払い」って本当ですか?
A. お店によります。必ず「体験入店(体入)」で確認してください。
多くの求人で「全額日払い」と書かれていますが、実際は「5,000円まで日払い、残りは給料日」というケースも少なくありません。「全額日払い」と「体入」は、その店が資金的に余裕があり、キャストとの約束を守る店かどうかを見極めるための重要な検証手段です。体入の時点で日払いが渋られるようなら、本入店は避けるべきです。
Q2. 親や彼氏、大学にバレませんか?(身バレ対策)
A. 100%バレない保証はありませんが、リスクは最小化できます。
ラウンジは私服勤務なので、ドレスを持ち歩く必要がなく、キャバクラよりはバレにくいです。しかし、以下の対策は必須です。
- マイナンバー対策: お店に「副業なので住民税は普通徴収にしたい」と相談する(ただし、最終的には自分で確定申告時の手続きが必要です)。
- エリア選び: 大学や自宅の最寄り駅から離れたエリア(例:通学定期券の範囲外)を選ぶ。
Q3. 違法なお店や、危ないお店の見分け方は?
A. 「スカウトの質」と「求人広告の文言」で見抜けます。
「未経験でも時給1万円保証!」「誰でも受かる!」といった、あまりに条件が良すぎる広告は、違法店や風俗まがいのサービスを強要する店の可能性があります。
信頼できる大手求人サイト(体入ドットコムなど)や、実績のあるスカウト会社を経由して紹介されたお店は、事前に審査が入っているため安全性が高いです。
まとめ:ラウンジは楽園ではないが、賢く使えば最強の味方になる
ラウンジは、決して「座っているだけで大金が手に入る楽園」ではありません。「出勤調整」というシビアな現実があり、あなたの魅力が常に試される場所です。
しかし、ここまで読んでくださったあなたなら、もう大丈夫です。
「ノルマなし」に甘えず、「ステルス営業」でお客様との緩やかな繋がりを作り、自分に合った「店舗ランク」を見極めること。この戦略さえ持っていれば、ラウンジは、キャバクラのような精神的な負担を感じることなく、あなたの目標(奨学金返済や留学)を叶えるための、最強の味方になってくれるはずです。
まずは、自分が「会員制」と「スナック系」、どちらのタイプに当てはまるのかを知ることから始めてみませんか? 信頼できるスカウトに相談するか、審査済みの安全な店舗へ体験入店を申し込んで、最初の一歩を踏み出してみてください。
[監修者情報]
| 記事監修 | |
|---|---|
| 監修 | 株式会社Lounge Steward(ラウンジスチュワード) |
| 概要 | 会員制ラウンジ専門のスカウト・求人紹介エージェント。業界歴15年以上のスタッフが、法令遵守(風営法)の確認が取れた優良店舗のみを紹介している。 |
[参考文献リスト]
- 会員制ラウンジとキャバクラの違いを徹底解説 – niau.jp (ラウンジインフォ)
- 会員制ラウンジで出勤調整がかかる原因と回避法 – Lounge Steward
- 労働基準法・風営法関連の基礎知識 – 厚生労働省


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