「学校から配られたタブレット(ChromebookやiPad)、せっかくだからYouTubeを見たい!」
「フィルターを回避する裏ワザってないの?」
GIGAスクール構想で一人一台端末が配られましたが、多くの学校ではYouTubeなどのエンタメサイトに強力なブロック(閲覧制限)がかかっています。
ネットで検索すると「プロキシサイト」や「翻訳機能を使う」などの”抜け道”が出てきますが、実はそれ、学校の先生や教育委員会には全部バレていることを知っていますか?
この記事では、学校のICT支援員として多くのアカウント管理をしてきた私が、「なぜ見られないのか(仕組み)」と「無理に見ようとするとどうなるか(リスク)」について、包み隠さず解説します。
【著者情報】
中島 ケンジ(学校ICTサポーター)
元システムエンジニア。現在は全国の小中学校でタブレット端末の導入・管理支援を行う。「デジタル端末は文房具」をモットーに、正しいネットリテラシー教育に力を入れている。
1. 結論:学校のタブレットでYouTubeを見るのは「ほぼ不可能」
まず結論から言うと、学校のタブレットで自由にYouTubeを見ることは、システム的にほぼ不可能です。
なぜなら、皆さんのタブレットは、家庭のWi-Fiに繋いでいたとしても、「学校(または教育委員会)のサーバー」を経由してインターネットに接続する仕組みになっていることが多いからです。
鉄壁の守り「フィルタリングソフト」とは?

学校のタブレットには、「i-FILTER(アイフィルター)」や「InterCLASS(インタークラス)」といった、教育用の強力なフィルタリングソフトが入っています。
このソフトは、「勉強に関係ないサイト」を自動的に弾くように設定されています。先生が「授業で使う動画」だけを許可リストに入れない限り、基本的には見られません。
2. ネットにある「裏ワザ」が危険すぎる3つの理由
検索すると「プロキシサイト経由で見る」「翻訳サイトの枠内で見る」といった裏ワザが出てくることがあります。しかし、これらを試すのは絶対にやめたほうがいいです。理由は3つあります。
① 履歴がすべて「ログ」に残る
これが一番怖いです。皆さんが「いつ」「どのサイトを」「どんな検索ワードで」開こうとしたかは、すべて「ログ(操作履歴)」としてサーバーに保存されています。
先生がいちいちチェックしていなくても、「ブロックされた回数が多い生徒」はアラート(警告)が出る設定になっていることが多いです。
「〇年〇組の△△さんが、授業中にYouTubeを見ようとしてブロックされました」という通知が、職員室のパソコンに届いているかもしれません。
② ウイルス感染のリスク
「フィルター回避」を謳う怪しいサイト(プロキシサイトなど)は、セキュリティが甘く、ウイルスやマルウェアの温床になっていることがあります。
もし学校のタブレットがウイルスに感染し、個人情報が流出したり、学校全体のネットワークが止まったりしたら、「始末書」では済まない大問題になります。
③ タブレット没収・アカウント停止
学校のタブレットは、あくまで「税金で買われた貸与品(借り物)」です。
不正な改造や、禁止されている利用方法を繰り返すと、タブレットの没収や、Googleアカウントの停止(授業に参加できなくなる)といった処分を受ける可能性があります。
3. どうしても動画で勉強したい時は?
「遊びではなく、勉強のためにYouTubeの解説動画を見たい」という場合もあるでしょう。その場合は、以下の方法を試してください。
① 「NHK for School」を使う
YouTubeではありませんが、NHKが提供している「NHK for School」は、学校のフィルターでも許可されていることがほとんどです。
理科の実験や社会の歴史など、YouTube顔負けの面白い動画がたくさんあり、勉強には最適です。
② 先生に相談する
「このYouTuberの解説動画がすごく分かりやすいので、勉強に使いたいです」と、正直に先生に相談してみましょう。
先生がその動画を確認し、「これは教育に役立つ」と判断すれば、その動画(またはチャンネル)だけフィルターを解除してくれる可能性があります。
まとめ:YouTubeは「自分のスマホ」で見よう
学校のタブレットは、皆さんの学習履歴を記録し、安全に勉強するための「文房具」です。
ハサミや定規で遊ばないのと同じように、タブレットもルールを守って使う必要があります。
- 裏ワザはバレる(ログが残る)
- ウイルス感染したら大ごとになる
- 勉強用動画なら先生に相談する
エンタメ動画は、家に帰ってから自分のスマホやPCで思いっきり楽しみましょう。その方が、誰にも怒られず、画質も良く、快適に見られますよ。
[参考文献リスト]


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