ネトストとは?意味・心理から法的リスク、身を守る最強の対策まで徹底解説

雑学・豆知識・意味

SNSが生活の一部となった現代、「ネトスト」という言葉を耳にする機会が増えました。単なる「気になってチェックする」程度の行為から、相手の私生活を脅かす深刻な犯罪に発展するケースまで、その境界線は非常に曖昧です。

「もしかして自分はネトストされている?」「自分の行為は法的に大丈夫?」

結論から言えば、ネトスト(ネットストーキング)は、執拗に行えば「ストーカー規制法」の対象となる立派な犯罪です。

この記事では、サイバーセキュリティと法的リスクに精通した専門家の視点から、ネトストの定義、加害者の心理、そして今日からできる「特定」を防ぐための最強の防御術を徹底解説します。


✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス:サイバーセキュリティ顧問「九条」

名前: 九条 玲(くじょう れい)
肩書き: サイバー犯罪対策コンサルタント・元情報捜査官
専門領域: SNSセキュリティ、デジタルフォレンジック、ストーカー対策

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: ネトスト対策において最も重要なのは、「情報の点と線を結ばせないこと」です。

なぜなら、ネトスト加害者は一つの投稿から情報を得るのではなく、複数のSNS、過去の投稿、写真の背景、反射した景色などをパズルのように組み合わせて個人を特定するからです。私はこれまで多くの特定事例を見てきましたが、被害のきっかけは常に「些細な情報の積み重ね」でした。今日から「断片的な情報」の扱いを変えるだけで、あなたの安全性は劇的に向上します。


1. ネトストとは何か?定義と現代的な背景

「ネトスト」とは「ネットストーカー(ネットストーキング)」の略称です。特定の人物に対し、インターネットやSNSを通じて執拗に監視、付きまとい、嫌がらせを行う行為を指します。

昔と今のネトストの違い

かつてのネトストは、掲示板への書き込みやメールの連投が主でした。しかし現在は、Instagramのストーリー、X(旧Twitter)の投稿、位置情報タグ、さらにはフリマアプリの出品物など、「公開されている断片的な情報」を収集・分析して、住所や勤務先を特定する手法が主流となっています。


2. どこからが犯罪?「ストーカー規制法」と法的リスク

「相手のプロフィールを毎日見るだけ」なら罪には問われませんが、以下の行為に発展するとストーカー規制法違反名誉毀損プライバシー侵害に該当する可能性が高まります。

法的な境界線(ストーカー規制法の対象例)

2021年の法改正により、SNSでの執拗なメッセージ送信や監視行為も厳格に規制されるようになりました。

「気になるチェック」と「犯罪的なネトスト」の境界線

行為の内容違法性の判断該当する可能性のある罪
公開アカウントを閲覧する白(合法)特になし
毎日何度も足跡を残す・監視を告げる黒(違法)ストーカー規制法(見守り・監視)
拒否されているのにDMを送り続ける黒(違法)ストーカー規制法(連続したメッセージ)
住所や本名を勝手に晒す(特定)黒(違法)プライバシー侵害・名誉毀損
ログイン情報を盗み、不正ログインする黒(違法)不正アクセス禁止法

3. なぜ執着するのか?ネトスト加害者の心理構造

ネトストを行う者の心理は、大きく分けて3つのパターンに分類されます。

  1. 支配欲・独占欲: 「相手のすべてを知ることで、自分だけが理解者でありたい」という歪んだ愛情。
  2. 劣等感・復讐心: 自分を無視した相手や、キラキラした生活を送る相手を引きずり下ろしたいという攻撃性。
  3. ゲーム感覚(特定班): 謎解きのように、断片的な情報から住所を特定すること自体に快感を覚えるタイプ。

4. ネトストから身を守る!今日からできる最強の防御術

ネトスト被害を未然に防ぐ、あるいは現在進行形の被害を止めるための具体的なアクションプランです。

① SNSの「公開範囲」を徹底的に見直す

  • 鍵垢(非公開設定)にする: 基本中の基本ですが、最も効果的です。
  • フォロワー整理: 面識のないフォロワー、怪しいアカウントはブロックまたは削除します。

② 写真から「位置情報」を漏らさない

  • 自宅周辺で撮らない: 窓の外の景色、特徴的な建物、電柱の看板などは特定のヒントになります。
  • 瞳やガラスの反射に注意: 高画質なスマホ写真は、瞳に映った景色から場所が特定されることもあります。
  • 投稿を遅らせる(タイムラグ投稿): 「今ここにいる」という情報は、物理的な待ち伏せを招きます。

③ 複数のSNSで「同じID」を使わない

IDが同じだと、X、Instagram、TikTok、メルカリなど、すべての活動履歴を紐付けられてしまいます。


5. もし被害に遭ったら?解決のための3ステップ

「ネトストされている」と感じたら、恐怖でパニックにならず、以下の手順で冷静に対応してください。

  1. 証拠の保存(スクリーンショット):
    DMの内容、投稿へのコメント、足跡の履歴などをすべて保存します。URLも控えておきましょう。
  2. 第三者への相談:
    信頼できる友人や家族、または警察の「ストーカー相談窓口(#9110)」に相談してください。
  3. 法的措置の検討:
    実害がある場合は、弁護士を通じてプロバイダに「発信者情報開示請求」を行い、相手を特定して慰謝料請求や刑事告訴を行うことが可能です。

ストーカー規制法は、実害が出る前の「つきまとい」の段階で警察が警告を出すことを可能にしています。「これくらいで警察に行くのは…」と躊躇せず、早めの相談が重要です。

出典: 警察庁 ストーカー対策特設サイト – 2025年参照


まとめ:デジタル時代の「境界線」を守るために

ネトストは、テクノロジーを悪用した現代の暴力です。

  1. ネトストは執拗に行えば犯罪(ストーカー規制法対象)である。
  2. 加害者は「断片的な情報」を繋ぎ合わせて特定を行う。
  3. 防御の基本は「非公開設定」と「情報のタイムラグ投稿」。
  4. 被害を感じたら、迷わず証拠を保存して警察へ。

インターネットは便利な道具ですが、あなたのプライバシーを守れるのは、最終的にはあなた自身の「情報の扱い方」です。この記事を参考に、自分のSNS設定を今一度見直してみてください。


参考文献リスト

  • 警察庁「ストーカー規制法の概要」 https://www.npa.go.jp/
  • 総務省「上手にネットと付き合おう!安心・安全なインターネット利用ガイド」
  • 弁護士ドットコム「ネットストーカー被害の法的対処法」

[著者情報]
九条 玲: サイバー犯罪対策コンサルタント。元警察庁情報捜査官として数々のデジタル犯罪捜査に従事。現在は民間企業や個人向けに、SNSセキュリティ対策やストーカー被害の解決支援を行っている。

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